九重筌の口温泉から宇佐神宮へ

11月8日~9日 大分へいきましたが

久しぶりに筌の口温泉にはいりました。(うけのくち)

この温泉は最も好きな温泉の一つで鉄分が多く茶色です。

白いタオルをつけるとたちまち茶色になります。

そのためか、ものすごく温まりやすく夏などは汗が

とまらず、おおごとするため、あまり入りません。

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安心してください。20人は入れる大きい湯船の隣に

沢の水を引いたとても冷たい水風呂がありそれで冷やします。

この温泉は川端康成が気にいって滞在していました。

私は小林正観さんに隣の小野屋と言う旅館を合宿所として

使いたいということで買収することを依頼されていましたが

残念なことに交渉している途中で正観さんが亡くなって

しまいました。正観さんが元気でおられたら私はきっと

筌の口温泉の管理人になっていたでしょう。

ちなみに正観さん私を先輩といってくれていました。

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温泉で禊をした後、宇佐神宮に向かいます。それほど信心が深いわけでは

ありません、念のため

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ここで宇佐神宮について簡単にご紹介

応神天皇が御神霊 で全国四万社あまりの八幡宮の総本宮

聖徳太子の時代の100年位後、聖武天皇によって建立(725)

されたとある。 それがなぜ有名なのか?

この話がとても面白い。

八世紀 称徳女帝の時代弓削道鏡(ゆげのどうきょう)が

平民なのに天皇の位につこうとした事件。

聖武天皇から位を受け継いだ称徳天皇は優秀な側用人道教を

寵愛し、とうとう天皇の位に譲ろうとしたのだ。

いくら優秀でも天皇の位は別格であり周囲の貴族達の反対も

ありその行為が正しいかどうか神のお告げを求めようと

なったと言う話である。

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この時女帝は宇佐八幡に和気清麻呂を使いとして送ったのだ。

上の写真はご存知伊勢神宮である。奈良の都の近くにアマテラス

を祀った最高の神宮が存在しているのになぜ、わざわざ九州

までいったのか?これが不思議

このときの神の御神託は皇室の血統でないものを位に就けては

ならない というものであった。このことにより和気清麻呂は

可哀相に左遷されたが道教の出世も断たれたのだった。

何故 九州の宇佐八幡なのか? 答えは

宇佐八幡は天皇家にとってルーツであり墓所であり

伊勢神宮は創立者アマテラスの銅像ではないか と言う推測が

なりたってくる。 判断に困った時頼るのは 結局ご先祖様と

いうことは納得できる、そういえば天孫降臨は九州なのだ。

出雲大社も宇佐八幡も日本神話の重要な根っこの部分で必ず

かかわっておりお参りの作法もこの二箇所のみ変わっている。

即ち 二礼 四拍手 一礼 なのである。

天孫降臨の神話で昔から言い伝えられてきた九州では

邪馬台国も卑弥呼もアマテラスもとても近いものに思える

生きていくのが精一杯の貧しい時代に庶民が

頼まれもしないのにこういう話を言い伝えてきたというのは

ただごとではない。

こんな想いで宇佐八幡の広大な参道を歩くと楽しいもの

であった。

ではごきげんよう さようなら