最果ての利尻冨士登山

利尻島の話から始めよう
日本のほぼ最北端に位置しているこの島は.利尻富士と云われる利尻山だけで
成り立っているような島である。すぐ隣に礼文島という平らな島がある。

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この風景は南の端に宮之浦岳を主峰とする九州最高峰の山々だけで成り立った
屋久島と.そのすぐとなりに種子島がほぼ平らな島として寄り添っているのと相似形
をなしており.日本列島の何かしら不思議なそして歴史的にも唯一外国に侵略された

ことが無く.またアジアの中で他の国々が欧米の属国的立場に甘んじている時期に
早々と真似をして.またたく間に経済成長を果たしてしまったこととダブッて誠に
不思議なことである。日本人から見れば外国で優れて良いものがあるならば.
素直に取り入れれば良いのにと思うのだが

他の国々では中々そう素直にはいかないようである。様々な理由が思いつく。
宗教.歴史.地理的状況.教育制度による民度の高低.この問題を考え出すと旅行記
という主題を逸脱するので次の機会に譲ろう。

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8月の初旬であった.稚内からフェリーで渡る。車でグルッと回ってもそれ程時間は
かからない。全体が自然公園のように感じられた。ゴマフアザラシが囲いのような
もので安易に飼われていた。街と言えるようなものはあまりない。

登山道入り口に車を置く。海抜数十メートルから1719メートルまで.この標高差は
半端ではない。覚悟をして登るぞー。6合目までは森の中であった。時折視界が開け
て楽しい。ゆっくり歩く。7合目あたりに避難小屋があった。泊まる人がほとんど
いないのか荒れていた。

通りすぎてすぐ森林限界となり視界抜群となる。ところがそれからが大変であった。
九州は霧島高千穂の峯の頂上間際のガレ場が比較的歩きにくい場所であるが.
その数倍の距離と勾配があった。大変な標高差を越えてきた身にとってこたえた。
油断するとすべり落ちそうになった。

かなりヘバッテ頂上に立つ。日頃より行いがとてもとても良いためか天候に恵まれて
素晴らしい眺望であった。当然周囲は海海海。屋久島と違って.単独峯の頂上である。
感動であった。すぐ隣だが礼文島がはるか下のほうにそして北海道がみえる。
鹿児島の開聞岳も海がよく見えるがやはり陸が半分見える。

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気持ちが良い。いつまでもいつまでもこの感動に浸っていたい。ながめていたい。
量子はよく頑張って付いてきた。えらいすごい.今日は朝早くから登り8時間である。
デパート好きの量子なのに。

こうして昼食に1時間以上かけている。夕方が迫ってくる.無人小屋には泊まりたくない.
下山しよう。礼文島に渡りガソリンを給油したところ本島の40パーセント高い
<当たり前だ>と云われそうだがやっぱり.と云う気持ちはぬぐえない。

礼文島は北の果ての島というだけあって閑散としていた。冬の厳しさを察することが
できる。海を渡るフエリーの中でなぜか去りがたい気がしたのは何故だろうか。

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マグロで有名になっている大間にわたり薬研温泉に入る。恐山を通る。

青森のすしはさすがにおいしかった。その後ねぶた祭りを一晩味わう。そして八甲田へ。

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2013.04.02  in熊本